2008年09月09日

トンデモ・クラシックス その3

今日はファジル・サイをご紹介。
ファジル・サイのリサイタルに行ったことがある。1年ほど前、東京・パルテノン多摩。

いわゆる、ヴィルトゥオーゾという表現がぴったり当てはまるような、技巧派のトルコ出身ピアニスト。

しかしその風貌は、サエない感じだし、何故か舞台に登場してピアノのある場所まで歩いて行くとき、身体が傾いているんである。
しかし一旦ピアノの椅子に座ると、がらっと雰囲気を変えてしまうんである。不思議なピアニスト。

モーツァルトのピアノソナタ・トルコ行進曲。これほどまでに器械的で無機質なトルコ行進曲を今まで耳にしたことがなく、キョトン。こういう演奏が許されるんだろうか?などと思いながら・・・

次はバッハ作曲ブゾーニ編曲「シャコンヌ」。この曲は本当にいい曲なんだけど、これは生で聞いてとてもカンドウした。会場が一つになってた・・・

アンコールの、自作自演「ブラックアース」。現代曲の分類だな。でもこういうの好き。冒頭と末尾は、手でピアノの線を抑えて消音したプリペアードな音響。

最後の最後は「トルコ行進曲ジャズ版」
で、ダラダラとここまで書いたのは、コレを言いたかったから。
ソレまでしみじみジーンの会場を、一気に爆笑の渦へと持っていった。

最初はトルコ行進曲がフツーに演奏される。観客は、何故さっきやった曲と同じ曲をアンコールでやるのかと笑いが起こる・・・その後、彼の真骨頂は頂点に達し、ジャズ風アレンジとなる。で、またまたコレがかなりイケてるアレンジでノリがいい。サイも興奮しているのがよくわかる・・・

サイの演奏は絶対生で聴くことを強制的にオススメしたい・・・

すぐ聴けるCDでとんでもないやつをご紹介。

4手版の「春の祭典」をひとりで多重録音しているのだ。ただでさえ演奏するのがたいへんな曲なのに、多重録音とはすごい。途中でプリペアドな演奏法も見せているし、演奏内容もかなりかなりレベル高い。

1050円で購入できるのもイイ
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2008年09月04日

ラフマニノフ「ある愛の調べ」を振り返り

aruaino.jpg

もう上映終わったけど、「ある愛の調べ」について。
ラフマニノフは今まで、映画や音楽の素材としてはたくさん採り上げられてきたけど、
作曲家本人が採りあげられた映画は初めてではないだろうか。意外なことにも。。。
最初から「史実に基づいた創作である」ことはわかっていたけれど、実に細かな部分は再現されていたんである。
・ヘビースモーカー
・ピアノメーカー、スタンウェイ社との関係
・車マニア
また、大筋では事実と合っていた。
・恩師ズヴェーレフとの決別
・若い頃ジプシーの血筋をもつ人妻との恋愛
・第1交響曲の失敗(しかも指揮者の理解不足が原因のひとつであったという点も)
細かい部分で相違していたのは
・精神疾患になったのは第一交響曲の失敗によるストレスであって、幼少の頃両親の不仲による影響ではない
・女学校の教師時代の恋人がのちにロシア脱出の際で登場している(明らかに映画的な演出)
などなど、間違い探しをしてしまうのもたいへん情けない・・・

幼少の頃〜第一交響曲の失敗。このあたりにかなり映画の中心が置かれているのは少し残念。第2協奏曲の成功もきちんと表現してほしかったなぁ、言い出せばきりがないか。

名旋律の「ヴォカリーズ」は、ラフマニノフがピアノに向かってるとき、背中を合わせていた従妹のナターシャにプロポーズするんだけど、そのシーンで使われてた。これは、きっと最初からそうしようと思っていたに違いないな。

とにかく、映画ができたことは本当にすばらしい事!サウンドトラック出てるみたいです。
ラフマニノフ~ある愛の調べ サウンドトラック
あと、ラフマニノフのこともっと知りたい方は国内唯一の伝記もあり

そのほかラフマニノフ関連の映画としては有名な「逢びき」以外にもある。
短編映画「外科室(泉鏡花)」・・・作品は貴婦人が手術の際、秘める恋を話してしまうのを恐れて、麻酔をかけずに胸を切開してほしいと懇願する話。とても内容はヘビーなんだけど、BGMはラフマニノフの傑作、チェロ・ソナタ。うつくしい桜の花びらとが上手くクロスオーバーして、ストーリーを際立たせているのがよい。
外科室 デラックス版 [DVD]



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2008年08月27日

トンデモ・クラシックス その2

クラシックのCDのジャケットデザインは、大別して4つのパターンに分かれる
1)作曲家、指揮者や演奏家の写真やイラスト(これがいちばん多い)
2)楽曲のタイトルから想起される画像(「月光」とか「白鳥」とか)
3)無関係な芸術的志向の高い画像、イラスト(近現代曲に多い)
4)明らかな手抜き
1)や2)などは当然だが少し面白くない。また日本人の美人演奏家となると、写真集かと思わせるような写真が多い。3)はとても楽しい。どこをどうひねれば、このようなジャケットになるのだろう、と思わずしみじみ見てしまう。4)は失笑。

3)のような面白画像CDをご紹介。ただし、今回はジャケットの不思議空間を追及したいだけではない。このCDが、実はとんでもない録音なのだ。
Prokofiev, Tchaikovsky, Rachmaninov [Hybrid SACD]
(avanti classics 5414706 10212)
このCD、演奏家が凄い。レスチェンコというピアニストは知らないが、アルゲリッチとの共演による珍しいプロコフィエフの古典交響曲2台ピアノ版、ヴァイオリンの怪人、ロビーラカトシュが後半のトラックで登場するなど、たまらなくいい。

特に怪人ラカトシュが演奏するチャイコフスキー、プロコフィエフ、ラフマニノフの作品は他で聴くことはできないだろう。

チャイコフスキー「メロディ〜なつかしい土地の思い出」やラフマニノフ「ヴォカリーズ」のような甘くしんみりした曲、どういう演奏をするのやらと思い聞いてみたらこれが素晴らしい。プロコフィエフ「行進曲〜三つのオレンジへの恋」は、予想通りのラカトシュらしい名演奏。

特にラフマニノフのヴォカリーズ。ピアノ三重奏になっており、実に巧い編曲。演奏も実に泣ける・・・メロディを作ったラフマニノフがすごいのか、編曲した人がすごいのか、演奏する人がすごいのか・・・いや、全部すごいからこういうコトになるんだな・・・あ・・・あ・・・あ・・・素晴・・・らしい・・・としみじみ余韻・・・の

は・ず・が
 なんと40秒後くらいに、とんでもないボーナストラックが!!
CDのジャケットにも記載されていないその曲は、ハチャトゥリャンの某有名曲!ヴァイオリンを演奏しているのは・・・これは間違いなくラカトシュだ!!

なんて事してくれるんだよ。ヴォカリーズでしんみりいい雰囲気なのに!とはいいつつもその名演奏にホレボレ。

ラカトシュさん「ヴォカリーズもいいんだけどさぁ、あと一曲やらせてよ!いいじゃんちょっとぐらい。アンコールだと思ってさ」なんて、もしかするとそんなやりとりがあったのかもしれません。

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2008年08月26日

ラフマニノフ ピアノ協奏曲第5番  -トンデモ・クラシックス その1

ラフマニノフ ピアノ協奏曲第5番

ラフマニノフの話は前回したけど、こんどはピアノ協奏曲の話。
このブログタイトルどおり、ジャンルや楽器がさまざまにクロスオーバーし、アレンジされるのはとっても良いコト!というのが私の信条。

平原綾香サンの「Jupiter」はその最たるもので、作曲家のホルストは一部を切り出して演奏することをたいへん嫌っていたというが、美しいメロディはどんどんクロスオーバーしていくべきなのである。ホルストさんには申し訳ないけど、美しい音楽は人類全体の財産なのではないかと思うのだ。

さてさて本題。一か月ほど前、大阪梅田の某有名クラシック専門店で発見し思わず入手した「ラフマニノフ ピアノ協奏曲第5番」のCDをご紹介。

トーゼン、ピアノ協奏曲は第4番までしかないのに・・・
有名な有名な第2交響曲を独自にアレンジし、第5番を作っちゃいました!ってなカンジ。マニアの考えそうな事!それでも演奏されCDまで出しちゃうのだからブリリアント社はすごい。

あちこちのレーベルから版権を買い上げて激安でガンガン出すだけのレーベルかと思っていたが・・・

他の協奏曲や交響曲で使われていた手法が盛り込んであり、鐘がなったり(たぶんチューブラだと思うが)はたまたやや失笑気味な部分もあり、それはそれなりに楽しめる一枚である。

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(BRILLIANT CLASSICS 8900)

余談だけど、第2交響曲をアレンジするなら、2台ピアノアレンジ版とかあったら聴いてみたなぁ、などというのは、欲張りだろうか。
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2008年08月23日

池松宏さんのチェロソナタ!?

ラフマニノフ:チェロソナタ
(キングレコード MUCD1183)

今日買ってあまりに感動したので紹介することにした。

池松宏氏は元NHK交響楽団の首席コントラバス奏者。コントラバスのCDをリリースしててちょっと注目してたけど、新作アルバムがなんと、ラフマニノフのチェロソナタのコントラバスバージョン。
ものすごい挑戦だなって思った。

ラフマニノフといえば、有名なピアノ協奏曲第2番。ほぼ同時期に作曲されたチェロの名曲で、チェロ好きなら知らない人はいないだろう。チェロも良いがピアノも見せ場(聴かせ場?)の多い曲。

チェロのメロディラインが魅力的で、コントラバスにして演奏する、というのはちょっと想像しにくい・・・のだけど!

ト短調からホ短調にキーを下げて演奏されており、そのためかピアノの魅力はやや下がったかな。あとやっぱり元のキーのほうがよいなと思う場面もしばしば・・・しかし、総合では二重丸!!

ラフマニノフの作品はよく技巧的な部分がとてもウケる(特に第3ピアノ協奏曲とか)けど、私は絶対、緩徐楽章がイノチだと思ってる。第2協奏曲の第2楽章、ピアノソナタの第2楽章、第2交響曲の第3楽章とか、とにかく恍惚とした美しいメロディがあってこそ、曲全体が素晴らしいものになる・・・

だからチェロソナタはやっぱり第3楽章。コントラバスの低くてやさしく包み込むような響きは、チェロよりも良いと思った。コントラファン、チェロファン、ラフマニアン、にはぜひご一聴いただきたく。
amazonのアフィリ貼っておきますので、ここへ見に行ってください。
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posted by 苦労する大場 at 00:35 | Comment(0) | TrackBack(0) | クラシック音楽

2008年08月21日

加藤茶の「ちょっとだけよ」のテーマソングは

加藤茶のギャクの筆頭ともいえる「ちょっとだけよ」「あんたも好きね」というのがあった・・・うう自分で言うのも懐かしい。

面白いと思ったけど、当時小学生低学年だった私は、それが当時の風俗で流行していたストリップ劇場のマネとは知らず、なぜ面白いのかもわからずに笑ってた・・・と同時に、インプリントされたのがあのBGM!!

某知恵袋とかでいろいろしらべると、ペレス・プラード(Perez Prado)楽団の「Taboo」との事らしいですね。が、しかし、私は発見してしまいました。本当の原曲を。

Margarita Lecuona という女性が作曲をしたそうです。(ご存じの方は失礼)レクオーナといえば、エルネスト・レクオーナ。キューバ出身で中南米のクラシック、果ては中南米の他ジャンルの音楽にクロスオーバーな影響を与えた人。エルネストの姪にあたる人がマルガリータ(読み方合ってるんだろうか?)さんとの事でした。

美人ピアニスト、熊本マリさんのCD、その名もそのまま
「TABOO」
で聴くことが可能です。
この曲、実に渋い渋い。間違っても脱ぎたくなるような曲じゃないんです。是非ご一聴して頂きたく。

"Taboo〜Viva,Latin Dance!"
(キングレコード KICC317)
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