2008年11月04日

辻井伸行 and 佐渡裕 ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第2番

私はラフマニノフの第二協奏曲が大好きだ。
話題の全盲ピアニスト、辻井伸行氏と、テレビ番組「題名のない音楽会」で人気の佐渡氏+ベルリン・ドイツ交響楽団のコラボによるCDが発売された。

ぶっちゃけ、私は障がいを持った演奏家の曲は積極的に聴きたいと思えない。何故ならば、最初に「障がい→深い感動」というキーワードがインプリントされてしまうからだ。またプロモーションをする側も「深い感動の」とか美辞麗句を並べるけれど、その多くは彼の音楽家、芸術の表現者としての純粋な評価とは異なるのではないかと思うのだ。
そういう押しつけがましい「深い感動」を既に植えつけられてから、聴かなければならないからである。マスメディアは、なるべく感動的な話題を作りたがるのでやむを得ないのかもしれない。
盲目であることと音楽の表現はまったく別の次元の話。切り離して評価すべきであると提案したい。また、辻井氏も純粋に演奏家としての評価を望んでいるのではないかと思うのだ。
ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第2番(DVD付)
ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第2番(DVD付)
佐渡裕(指揮) , 辻井伸行(ピアノ) , ベルリン・ドイツ交響楽団

で、この演奏、聴いてみた。率直に言って、かなりの出来栄えである。
ラフマニノフの第二協奏曲は、パワフルで超絶技巧的な第三協奏曲と異なり、緩やかでやさしく歌うような場面が、全楽章にわたって、さりげなく、たくさんちりばめられている。そういう部分をどうやって際立たせるかがこの曲のポイントだと個人的には思っている。そういう点では、辻井氏の演奏は素晴らしいと思う。
ただ、全体的にややあっさりした印象でありもう少しボリューム感があればなって思った。
なお、佐渡裕氏の指揮によるオケとの調和性はバッチリ。佐渡氏の振るタクト(指揮棒)は見えないハズなのに何故?・・・ココが合奏音楽のいいトコロなんだな〜って思ったな。
つまり、辻井氏には、ハッキリ見えてたのだ。タクトの動きが。
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2008年11月03日

ファリャ:火祭りの踊り(恋は魔術師)YouTubeで美しい踊りを発見

ブログを始めてはや2か月が経過。ネタも切れてきたことだし、今日はみんなが知ってる曲を無理やりご紹介。

 火祭りの踊り(バレエ音楽「恋は魔術師/El amor brujo」より)
 いうまでもなく、スペインの作曲家、デ・ファリャ(Manuel de Falla)の傑作。

 オケで愛され、ピアノ編曲でも愛された。ギターでもよく演奏されるクロスオーバーな作品。

 なんで有名なこの曲「火祭りの踊り(Fire Dance/Danza Del Ritual Fuego)」かっていうと、YouTubeで美しい踊りの映像を見つけてしまったのだ。
「火祭りの踊り(Danza Del Ritual Fuego)」


もう一丁。「きつね火の踊り」(Danza Del Fuego Fatuo )

 実に美しい・・・「きつね火」に登場する男性は「アントニオ・ガデス(Antonio Gades)」というフラメンコの有名なダンサーとの事。カッコイイ。歌い手の野太い声はGood。クラシックな歌い方ではなく、フラメンコっぽい感じがする。

せっかくなのでCDもご紹介。
ファリャ:三角帽子

ファリャ:「三角帽子」「恋は魔術師」
デュトワ(シャルル)/モントリオール交響楽団
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2008年11月02日

チャイコフスキーの組曲第3番〜知られざる名曲(秋が似合うクラシック その4)

 11月になった。東京では木枯らしが吹いていると聞いた。
 ここ神戸は最近ようやく長袖生活になった程度。そんなに寒くは感じられない。

 東京に居たころのほうが良かったな、と思うのはこういう時。

 関西はあまり寒くならないのだ。冬はしっかり寒いほうがいいなって思うのは変だろうか?もっとも、これから寒くなれば神戸は名物の「六甲おろし」が吹き荒み、針のような冷たい風を運んでくるだろう。しかし神戸の人にいわせれば、そんなことはとうの昔の話で、温暖化が進んだ最近はそれほどでもないという。六甲山も冠雪することが少なくなったそうだ。

 そんな寒くなりつつある秋の夜長にオススメしたい。
チャイコフスキー:組曲第3番(作品55)
 チャイコフスキーはオーケストラの組曲を4番まで残している。そのうち「モーツアルティアーナ」と表題のついた第4番は比較的知られているが、今日お勧めは第3番のほう。

 チャイコフスキーのオーケストラの曲といえば、6大交響曲を筆頭にバレエ音楽、ピアノ協奏曲など屈指の名曲が多すぎて、この4つの組曲の存在ははっきり言って忘れられている。録音も少ないし演奏機会も少ない。しかし、聴いていただければ実にすばらしい曲であることがわかると思う。6曲の交響曲にも劣らないと断言してもいい。

第1曲:エレジー
エレジーというほどの悲愴感はナシ。それはともかく、やさしいやわらかな弦楽手法はさすがチャイコフスキーと思わせる。

第2曲:憂鬱なワルツ
チャイコフスキーにしては珍しい楽想かも。ロシアくさ〜いのが好きな私のお気に入り

第3曲:スケルツォ
チャイコフスキーは交響曲の中間楽章でよく効果的に「スケルツォ」を使う(有名なのがピチカートの傑作第4交響曲第三楽章)。その手法がここでも見られる。短いんだけどアクセントになって次の楽章を際立たせるような役割を果たしている。

第4曲:主題と変奏
 この曲は非常に長い。演奏時間約20分。しかしこの20分にはオーケストラ曲のスペシャリスト、チャイコフスキーのエキスがたっぷり濃縮されている。ディエス・イレ(怒りの日/Dies irae)の旋律も登場。

 「のだめ」などでチャイコフスキーのことに興味を持った人やまだ知らない人はこの曲聴いてみてほしい。今までよりチャイコフスキーのことがもっとスキーになるだろう。
CDを紹介。
チャイコフスキー:組曲全集
チャイコフスキー:組曲全集
指揮:ドラティ(アンタル)/ニュー・フィルハーモニア管弦楽団
このCDは2枚組で「組曲全集」となっている。1,709円。

youtubeでご案内
「第4曲:主題と変奏」の後半部分。かなりの秀演と思われる・・・
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2008年10月28日

YouTubeの向こうに凄いピアニストがいる!(死の舞踏)

 アメリカでの女子フィギュアスケートGPシリーズ第1戦は、悔しいけれどやっぱり韓国のキム・ヨナ選手が圧倒していた。中野選手も安藤選手も健闘したとはいえ、シロウトの私でさえその差が歴然としていたことはわかった。

 キム・ヨナ選手のショートプログラム使用曲「死の舞踏(Danse Macabre)」。この曲をご存知の方は多いと思う。フィギュアでよく使われる曲のひとつ。

 クラシックの世界には、交響詩「死の舞踏」という作品が2つある。

 ひとつは、フランツ・リストの作曲。もうひとつが、カミーユ・サン=サーンスの作曲。
どちらもたいへん有名な曲。
人気でいえば、サン=サーンスのソレのほうが上かもしれない。

 その有名なサン=サーンスの「死の舞踏」はリストによってピアノソロに編曲されているので、また話がややこしい。ただこのピアノ編曲はとてもよく出来ている。サン=サーンスの巧みな音運びと技巧的に卓越したリストのお互いの良いところがギュッと詰まった作品。さらに、ピアニストのホロヴィッツによって手を加えられ「サン=サーンス作曲、リスト編曲・ホロヴィッツ編曲版」なんてのもあってさらに面白い作品となっているのである。

 それだけ本家サン=サーンス「死の舞踏」は、音楽性が高い作品なんだと思う。

 この曲、最近クラシックを聞き始めた、という人にとっては是非おすすめ。何故なら、実にわかりやすいのだ。
オススメCDはこれ
サン=サーンス:交響曲第3番
サン=サーンス:交響曲第3番
指揮:デュトワ(シャルル)
サン=サーンスの魅力たっぷり。「死の舞踏」のほか、カッコイイ交響曲第3番と、「白鳥」で有名な動物の謝肉祭も収録されている。

 冒頭はハープが12回、ポンポンと小さく音を出すんだけど、これは時計が深夜12時を知らせる意味。

 場所は墓地。ヴァイオリンを持った死神が出てきて、骸骨たちを墓から呼び出す。そして皆で踊りまくる。

 タイトルどおり不気味なメロディなんだけど、このメロディには不思議なくらい惹かれる。

 踊りが最高潮に達したとき、ニワトリの鳴き声で朝の到来を知らされる。踊りはあっけなく終わり、みんな墓へと戻っていく。ミニドラマのよう。

 この曲をアニメーションで表現した人がいる。youtubeで発見。なかなか上手い。


サン=サーンス作曲、リスト編曲・ホロヴィッツ編曲版「死の舞踏」はコレなんだけど、YouTubeを見ているうちに偶然発見。
・・・YouTubeの向こうにすごいピアニストがいる!
ホロヴィッツ編曲版にさらに手を加えているようだ。
この人凄すぎ。少し調べてみてまた後日レポートしたい。
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2008年10月27日

資生堂「リバイタル グラナス」の最新CMでセリフを棒読みしているのは?

 このCMで使われているのは、ベートーヴェン「ヴァイオリン・ソナタ第9番 クロイツェル」しかしこの曲のいちばんイイトコロじゃなく、端のほうをCMとして利用しているのでうっかりしていると、CMは普通15秒で短いから何の曲かわからないままになったりするのであった。私は2回目で確認した。

 ・・・で、あの棒読みヴァイオリニストは、調べてみると・・・ああ諏訪内晶子さんだった!あのCMじゃ誰かわからない!!

 諏訪内晶子さんの素晴らしい実績はここでは省略。公式HPをご覧あれ。
個人的には彼女の演奏する曲にはとても興味がある。
バッハから現代音楽まで幅広くこなす。まるで男性のような強靭な場面をみせたかと思えば、しっかり歌うこともできる。
クロイツェル・ソナタはそのような彼女の魅力を引き出すには最高の曲かもしれない。
ベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ第9番「クロイツェル」、第7番
ベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ第9番「クロイツェル」、第7番
演奏:諏訪内晶子/アンゲリッシュ(ニコラ)

 彼女の過去の録音では小品を集めたベスト盤がありコレもオススメ。
Complete Best intermezzo
Complete Best intermezzo
演奏:諏訪内晶子
 何故これがオススメかというと、もうひとつ意味がある。
ラフマニノフの"知られざる名曲"が録音されている。
第1曲の「ハンガリー舞曲~《2つのサロン風小品》作品6の2」がソレ。(「ロマンス作品6の1」はこのCDには収録されていない)
今までこの「サロン風小品作品6」を録音した演奏家は非常に少ない。
 有名ドコロでは、一般に販売されたのでは無いが、チョン・キョンファ。1993年、弟のピアニスト、ミュンフンとのライブ録音のCD(希少盤なのになぜかうちには2枚ある)。おそらくスワナイさんはこの録音を聴いて感銘を受けたのではないかと思われる。

 本日のyoutube。
「ハンガリー舞曲~《2つのサロン風小品》作品6の2」をご存じのない方のために。

 どこかの小さなコンサートのようだ。彼女なんとか弾ききった、という感じ。
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2008年10月24日

キラル「出エジプト記(Exodus)」(現代音楽への誘い その5)

 今では入手困難となっている、ポーランドのレーベル「accord」から2000〜2001年頃出されたキラル(Wojciech Kilar/キラール)の管弦楽作品集を入手。中古CD店で偶然見つけ、即買い。

 しかもラッキーなことに、日本語解説付きだった。当時の取扱会社はトライエム。徳間ジャパンに営業譲渡してしまったが、トライエムは当時から、こういう活動をしていたんだなと感動し、ちょっとさびしい気持ちになった。

 とにかく、現代音楽は情報が少ないので、日本語解説があるのはウレシイ。

 その解説によると、作曲家キラルはある対談で、「出エジプト記(Exodus)」は「一番成功した作品」と言ったそうだ。

 旧約聖書の中で、モーセが紅海を切り開き、イスラエルの民を連れてエジプトを脱出するシーンを視覚的な効果も持たせつつ表現したという。

 クライマックスの後、最後は歓喜の声が重なり合って終わる。実に感動的な映画のようなものを見せられているような錯覚に陥る。

 何故紹介したいかというと、現代音楽の割にたいへん聴きやすいことと、キラルの作曲の特徴がよくあらわれているから。

 短い同じフレーズを何度も繰り返し、クレッシェンドしながら徐々に変化していく作風は、この作品のほかに、ピアノ協奏曲や弦楽のための「orawa」でも見受けられる。

 ただ、意地悪なのは、NAXOS日本版の表紙の巻き紙。以下転載。
--------------------------------------------------------------------------------
最大の問題作3は必聴の20世紀音楽です。聴き始めてすぐ、ラヴェル「ボレロ」のパクリである(しかもいまいちノリが悪い)ことに気づきます。なかなか加わらないなと思っていた合唱は終わり近くで入り、クライマックスでは高らかに本物のボレロのリズムが登場(ここまでやるか...)。面白くなきゃ音楽じゃないという享楽的鑑賞派なら大感動間違いなし。4は3の短縮版の趣きです。2は合唱による詩の語りで始まり、難解な現代音楽かと思いきや、これが平穏で敬虔な曲想。真摯な感動を音楽に求める人でもOK。管弦楽だけの1がまた、ごった煮風の楽想が洪水の如く押し寄せ(音量注意!)モー大変。ポーランドのキラル、いとをかし。
--------------------------------------------------------------------------------
 と悲しくなるような評論である。またこの内容は、とある評論家と同じトーンで書かれており、認識の低い評論を過信したとも考えられる。

 どこがラヴェル「ボレロ」のパクリなのだろうか。「ボレロ」とは舞曲としての形式のひとつにすぎない。クレッシェンドするのはキラルの作風である。これがパクリならば「水戸黄門」のオープニング曲もラヴェル「ボレロ」のパクリだろう。

 さらに「享楽的鑑賞派」って何なんだ?国語辞典には「享楽的=快楽にふけるさま」とある。最初からパクリと思いこむからこんな書き方なんじゃないか?あと、4曲目の「ヴィクトリア」は「出エジプト記」の「短縮版の趣き」ではない。イメージ的に似ている部分もあるが全く異なる。耳鼻科に行ったほうがいい。そして最後に「いとをかし」ときた。ここまでくると悪意があるとしか思えない。

 NAXOSの表紙巻紙は、いつもいい加減に書かれていることが多い。廉価CDだからきちんと書けないのであれば、最初から曲名だけにしとけばいいのに。ここまで酷いのも珍しいので購入の際は笑って済ませよう。

 その問題のNAXOS

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<合唱曲と管弦楽曲集>クシェサニ / アンジェルス / エクソドゥス / ヴィクトリア ヴィト / ポーランド国立放送交響 / クラクフ・フィル合唱団 / 他
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 このCDにも収録されている。

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The Triptych: Wit / Polish Rso Klosinska Narodowej Philharmonic Cho
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 両方とも指揮はアントニ・ヴィト(Antoni Wit)録音時期もオケも異なる。どちらも秀演。
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2008年10月21日

ラフマニノフの歌曲"歌うな 美しい女よ"(秋が似合うクラシック その3)

 ラフマニノフ(Rachmaninov)の作品において、歌曲が非常に重要な位置づけであることはまだ知らない人が多い。

 Vocalise(ヴォカリーズ)?そうそう。Vocaliseはもう既にクラシックの領域を超えた名曲だ。いや人類の財産だと思う!のだめカンタービレでも使用されてた。

 しかし彼の歌曲はもっとたくさんあるだろうということはみんな知ってる。何故ならVocalise(ヴォカリーズ)は作品番号が34-14だから、誰でも、少なくともあと13曲はあるんだろうなって思う。実際はその数は膨大。

 アシュケナージとゼーダーシュトレームによるCDで3枚組、130曲にも及ぶ。彼の最後の作品番号は45だし決して多くの作品を残したわけではないので、この割合はかなり大きいといえる。

 ラフマニノフが特に好んでピアノソロ用に編曲をした作品21-5「リラの花(ライラック)」と作品38-3「ひなぎく」は中でも演奏機会は多い。

 今回紹介するのは、ラフマニノフの初期のの作品。作品番号4-4「歌うな 美しい女よ」。尤もラフマニノフの大好きな人にとっては、この曲はたいへん有名ではあるが、やはりまだまだ一般的には知られていいるとはいいがたい。
YouTubeでまずご確認いただきたい。(※この人かなり歌うまい)


 如何だろうか。若かりし頃より既に、このような美しい曲を作っていたのだ。のちにメロディメーカーとして多くの名曲を生み出す、その才能の片鱗をはっきりと確認できると思う。
第3ピアノ協奏曲などの壮大な曲は聴いていてたいへん感動的だ。しかしたまには、緩やかで優しい、包み込むような曲の多いラフマニノフの歌曲も、秋の夜長にじっくり聞いてみるのはいかがだろうか。
CDをご紹介
ラフマニノフ&グリンカ:歌曲集
ラフマニノフ&グリンカ:歌曲集
演奏:ロストロポーヴィチ(piano)/ヴィシネフスカヤ(soprano)

 昨年死去したロストロポーヴィッチ(Mstislav Rostropovich)の追悼版という事らしい。ヴィシネフスカヤは奥様。まさに文字通り"夫唱婦随"の演奏。あ、逆だけど。

 まだ聴いたことないし、いつ頃の録音かも興味あるので明日にでも入手したい。それにしてもこのCD1,200円は内容からいってたいへんお得。
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2008年10月20日

アレクサンドル・ギンジンの「シェラザード」の録音は演奏ミス!?(トンデモ・クラシックス その7)

 アレクサンドル・ギンジン(Alexander Guindin/ギンディンと発音することも)は、ロシアの若手ピアニスト。

 1977年生まれということは今31歳。クラシックの世界では、40歳くらいでも「若手」という表現をされることがあるが、彼は本当に若い。

 十代のころから多くの世界的なピアノコンクールで入賞を果たすなど、将来性バッチリの期待の星。得意分野はラフマニノフやプロコフィエフなどのロシア系。最近はリスト編曲によるシューベルトの歌曲の録音も残している。

 ピアノは明確なタッチ。癖のある弾き方は少なくスマートな演奏。素晴らしい演奏だとは思うが、後期ロマン派の曲は、個人的にはもう少し癖というか特徴をはっきり際立たせるような演奏でもいいのではないか?ちょっぴり物足りなさを感じたりする。

ギンジン君のトンデモ演奏を発見。
 今回紹介するCDは1999年に発売されたものだから、22歳より前の演奏ということになる。

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Prokofiev Piano Works, Transcriptions: Guindin
Prokofiev Piano Works, Transcriptions: Guindin
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 プロコフィエフのピアノ編曲集。ピアノ組曲「ロメオとジュリエット」がメイン。もちろん例のソフトバンクのCM「モンタギュー家とキャピュレット家」も収録されている。

 「3つのオレンジへの恋」から2曲、ピアノソナタ第2番等。プロコフィエフの音運びの面白さが凝縮された一枚だ。

 しかし今回トンデモ対象としたのは、リムスキーコルサコフ「シェラザード」のピアノ編曲版。

 ギンジン君、曲の中盤〜終盤、演奏ミスしてるのだ。既に聴いてる人はそう思ったのではないだろうか?ミスしたままCDになっちゃってるよ!って思った人。その反応は正しい。

 しかし濃厚なプロコファンならおわかりかと思うが、実はミスではないのだ。(※私は薄味プロコファン)

 実はプロコフィエフ自身の演奏による「シェラザード」の演奏が録音として残っていて、その演奏中でプロコフィエフ自身がそういうふうに演奏しているのである。詳らかではないがその録音はおそらく正式なものではなく、どこかで練習の際、たまたま録音されたものではないか(私の憶測)と思われる。あえて不協和音を当ててみたりと、どんな響きになるかをまるで試しているかのようなのだ。

 その録音を、実に忠実に、ギンジン君は再現してみせたのだった。いやはや「物足りない」だなんて思ってしまい申し訳ない。
プロコフィエフ演奏「シェラザード」のCDは世の中に出ているけれど、非常に入手しにくい。私も以前持っていたがどこに行ったかわからなくなってしまった。
YouTubeにはあった。
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2008年10月19日

シュニトケの曲で滑る銀盤の美女・マリア・ブッテルスカヤ(現代音楽への誘い その4)

 ブログを始めてもうすぐ約2か月。

 アクセス解析で、最近面白いことに気がついた。「曲探し」である。あの曲なんだろう・・・ってわけだ。「ソフトバンク+音楽」とかそういう探し方だ。

 プロコフィエフ「モンタギュー家のキャピュレット家」(ロメオとジュリエットより)が正解。

 クラシックの場合、曲は聴いたことがあるけど名前は知らないということ、よくあるよね。

 いつかそういうのをまとめてみたい。

 話は変わるけど、フィギュアスケートの時期が来る。オリンピックイヤーでなくとも、やはり楽しみだ。とりわけ女子は世界的にも水準が高く、目が離せない。

 そのフィギュアスケートとクラシック音楽が密接な関係にあるのは、ご存じのとおり。

 トリノ五輪の荒川静香選手の金メダルの曲「誰も寝てはならぬ(プッチーニ)」は瞬く間に最も有名なクラシック音楽のひとつになった(もともと有名な曲だけど)

 他にもよく知られているのが
 浅田真央選手「花のワルツ(チャイコフスキー)」
 安藤美姫選手「火の鳥(ストラヴィンスキー)」
 村主章枝選手「ピアノ協奏曲第2番(ラフマニノフ)」
 など、挙げるとキリがない。

 伊藤みどりさんがアルベールビル五輪で銀メダルに輝いたときの使用曲「ラフマニノフピアノ協奏曲」はエンギが良いのか、村主選手のほかにも使われている、フィギュアではすっかり有名な曲だ(※伊藤みどりさんの時はピアノ協奏曲第1番と第2番の編集された曲であった)

 話がそれるけど、村主章枝選手の選曲はいつも気になる。
 NHK杯で優勝したけれど、その後はいつも後塵を拝す結果となりトリノオリンピックでは4位。

 彼女が最近選んだ曲が「オブリビオン(ピアソラ)」。しぶ〜い名曲なんだけど、この曲の意味は「忘却」である。それをを知っていた私は感激。栄光と挫折を味わった彼女の心情そのものなのだろう。

 話は長くなったけれども、YouTubeで発見したネタをご紹介。
 現代作曲家、アリフレート・シュニトケについては先日書いたけれども、そのシュニトケの曲を使って演技したフィギュア選手がいた。

 ロシアの美人スケーター、マリア・ブッテルスカヤ。
 私は知らなかったのだけれど、オリンピックに出場したり10年くらい世界の第一線で活躍した人らしい。日本の企業のCMに出てたってWikiに記載してあった。

 その彼女、ソルトレイクシティー五輪で使用した曲が、シュニトケの映画音楽だったのだ。

 よくこんなマイナーな曲を選んだものだ。「 The Fairytale Of The Wonderrings」という映画の曲。その映画はもちろん日本では上映されていない。しかし、シュニトケの映画音楽のCDは最近少しずつ出されており、この曲が収録されているのがコレ。
Schnittke: Film Music Volume 3
Schnittke: Film Music Volume 3
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2008年10月15日

パクリ確信犯はシュニトケ「ゴーゴリ組曲」(現代音楽への誘い その4)

 アリフレート・シュニトケ。
 15年ほど前から、BISやCHANDOSといったローカルレーベルから続々とCDが出ていた現代作曲家。

 「多様式主義(バロック・ロマン派・現代等様々なスタイルが混在する)」と評されるけど、はっきり言って作風はどんどん変わって行ったから、ナントカ主義、という言葉を当てはめるのは如何なものかと個人的には思う。本日は面白い曲を紹介。

 その名も「ゴーゴリ組曲」。「多様式主義」の一言で片づけてはいけない。この曲を聴くと、おそらく多くの人はぶっ飛ぶだろう。何故なら有名なメロディのパクリのオンパレードなのである。

 「パクリ」と表現するとどうもいかがわしい雰囲気がつきまとうけど、シュニトケのソレは確信犯によるものだ。とはいえ、たいへん素晴らしい曲なので紹介。

 ロシアの作家、ゴーゴリの作品を題材に作られたらしいが詳細は不明。

 最初は某歌劇序曲の冒頭かと思えば、その後ベートーヴェンの有名なジャジャジャジャーン。あとモーツアァルトやらなんやかんや・・・名前まで思い出せないけど、確かに何処かで使われてたよな・・・そういうメロディがあちこちにある。現代音楽だけど全体的に聴きやすい。

 AMAZONにはもうほとんどCD無いけど、HMVにはまだ在庫があったようだ。リンクしておく。

 バラライカなど民族音楽による演奏

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Trio Voronezh
 このCDは「ゴーゴリ組曲」の渋いメロディの一部が抜粋編集されて、約8分程度の演奏になっている。

 チャイコフスキー、バッハ、ヴィヴァルディ、ガーシュウィンなど名曲ばかり入ったCD。民族音楽好きには良いかも。

オケ版

レフ・マルキス指揮/マルメ交響楽団
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レフ・マルキス指揮/マルメ交響楽団(BIS-CD-557)

 「ゴーゴリ組曲」と「ラビリンス」が収録されている。ゴーゴリ組曲をしっかり聴けるCDで、現在売られているのはコレしかない。シュニトケの作品の特徴であるハープシコードの効果的な使い方を楽しむことができる。
 「ラビリンス」は「ゴーゴリ」とは対極的につかみどころの難しい曲。曲自体がラビリンス(迷宮)?

YouTubeで民族楽器の演奏を発見。かなり割愛されているけれど。


 シュニトケの「パクリ」は他にもたくさんある。たとえば第1交響曲。ベートーヴェン「運命」第4楽章の冒頭を使ってたりする。
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2008年10月14日

エレーヌ・グリモーの新盤の凄さ

美人ピアニスト、エレーヌ・グリモー(Hélène Grimaud)の最新盤を購入。
エレーヌ・グリモーといえば、ラフマニノフの第2ソナタをCDに収録し女流ヴィルトゥオーゾとして世界中をあっ!といわせたことで有名。しかしそんな事は今は昔。
Bach
Bach
Helene Grimaud 00289 477 6248


ラフマニノフ弾きの印象が強い美人ピアニスト、エレーヌ・グリモー。バッハのCDとあって早速某店の先行発売で入手した。
全体的にバッハの演奏手法としてはやや独創的な印象。賛否分かれるところかもしれない。個人的には好きだ。

圧巻は「ピアノ協奏曲」と「シャコンヌ(ブゾーニ編曲版)だろう。
特にシャコンヌは鮮烈な印象。そこには次の時代を担う風格が漂っていた。
(↑とアマゾンのカスタマーレビューに書いた)

つまり・・まるで・・・
マルタ・アルゲリッチ。
やや大げさかもしれない。しかし、ひとつひとつの音に、とてつもない強い意志がこもっているように感じる。
激しい場面も、緩やかな場面も、感情的な場面も、すべてが正確に企てられたものだったのだということを、曲が終わってから気がつかされるのである。

すごく余談だけど、出版したGrammophon社へ言いたい。
ジャケットのデザイン、もうちょっと何とかしたら?ウラとオモテは逆のほうがいいと思う。だってこの表紙、誰だかさっぱりわからない。
ということでコレは裏面の画像。
grimaud.jpg

こっちのほうがいいと思うな。
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2008年10月11日

ファジル・サイはどのようにして一人でピアノ連弾版「春の祭典」を演奏しているのか?

昨日、ファジル・サイのことを書いてふと気がついた。
ストラヴィンスキー「春の祭典」ピアノ連弾版を、演奏会とかでどうやってひとりで演奏しているのだろうと。

前回「トンデモ・クラシックス その3」で紹介したときのCDを再度ご紹介
ストラヴィンスキー:春の祭典(ピアノ連弾版)
ストラヴィンスキー:春の祭典(ピアノ連弾版)

多重録音だから、パートごとに録音し、後でガチャンコされたのだと思っていた。
しかし、Youtubeに映像があり、それを見ると、なんと事実は異なっていた。

如何だろうか。片方のパートをピアノに自動演奏をさせていたのだ。ヤマハのピアノとかでよくある機能だ。
なるほど、これなら生演奏でも、もう一人の自分を再現できるわけだ。技術の進歩は本当にすばらすしい・・・きっとストラヴィンスキーも天国で驚いているにちがいない。
それを裏付けする映像もある

何を言っているのかさっぱりわからないけれど、多くの人がピアノの下を見ている場面、コンピュータの登場、それらを合わせてみると、おそらく独自の自動演奏システムを開発し、ピアノの下に何らかの装置を設置したものと思われる。
技術の進歩は実にすばらしいものだ。しかしそれ以上に、ファジル・サイの凄さを再確認した。
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2008年10月10日

奇才天才!ファジル・サイ いよいよ来日だ!

ピアニストのファジル・サイがいよいよ来日する。
fazil_say.jpg


前にもブログでとりあげたけど、このピアニストの魅力は是非足を運んで演奏会を聴いて、感じていただきたい。何枚もCDが出ており、それぞれすばらしいけれど、やはり生演奏とは大違い。公演スケジュールについて。

・2008/11/20(木)東京 Hakuju Hall 18:30
子どもたちに贈るスペシャル・コンサートシリーズVol.5THE PIANO“リズム!”
※短編アニメーション「オオカミくんはピアニスト」 他


・2008/11/21(金)東京 調布市文化会館たづくり くすのきホール 19:00
曲/J.S.バッハ=サイ:幻想曲ト短調/ベートーヴェン:ソナタ第17番「テンペスト」/ムソルグスキー:組曲「展覧会の絵」


・2008/11/26(水)北海道 札幌コンサートホール 19:00
曲/サイ:Inside Serail/ムソルグスキー:組曲「展覧会の絵」/ラヴェル:ソナチネ/プロコフィエフ:ソナタ第7番「戦争ソナタ」 他


・2008/11/27(木)鹿児島 宝山ホール 19:00
曲/サイ:Inside Serail/ムソルグスキー:組曲「展覧会の絵」/ガーシュイン:ラプソディ・イン・ブルー/プロコフィエフ:ソナタ第7番「戦争ソナタ」 他


・2008/11/29(土)茨城 つくばノバホール 15:00
曲/ムソルグスキー:組曲「展覧会の絵」/サイ:ブラック・アース/ガーシュイン:ラプソディー・イン・ブルー 他


・2008/11/30(日)滋賀 滋賀県立芸術劇場びわ湖ホール 15:00
曲/ムソルグスキー:組曲「展覧会の絵」/サイ:ブラック・アース,パガニーニ・ジャズ/ガーシュイン:ラプソディ・イン・ブルー 他


・2008/12/02(火)大阪 いずみホール 19:00
パトリツィア・コパチンスカヤ(ヴァイオリン)/岩村力(指揮)/大阪センチュリー響との共演
曲/モーツァルト:ピアノ協奏曲第21番/チャイコフスキー:ヴァイオリン協奏曲op.35 他


・2008/12/04(木) 東京ファジル・サイ プロジェクトin Tokyo第1夜ピアノ・ソロ すみだトリフォニーホール
曲/J.S.バッハ=ブゾーニ:シャコンヌ/J.S.バッハ=サイ:パッサカリアとフーガBWV582 他


・2008/12/05(金) 東京ファジル・サイ プロジェクト in Tokyo 第2夜 ピアノ・ライヴ すみだトリフォニーホール 19:00
ブーハン・オチャル(打楽器)との共演
※ピアノ&パーカッション即興


・2008/12/06(土) 東京ファジル・サイ プロジェクト in Tokyo 第3夜 オール・コンチェルト すみだトリフォニーホール 19:00
ジャン・レイサム=ケーニック(指揮)/新日本フィル/パトリシア・コパチンスカヤ(ヴァイオリン)との一部共演
曲/サイ:ヴァイオリン協奏曲,ピアノ協奏曲第2番/モーツァルト:ピアノ協奏曲第21番


・2008/12/07(日) 東京ファジル・サイ プロジェクト in Tokyo 第4夜 デュオ 浜離宮朝日ホール 19:00
パトリシア・コパチンスカヤ(ヴァイオリン)との共演
曲/サイ:ブラック・アース,ヴァイオリン・ソナタ/ベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ第9番「クロイツェル」 他


凄いのは11/26に札幌で、翌日11/27は鹿児島のスケジュール。
新千歳空港から鹿児島空港への飛行機の直行便はないから、羽田経由と思われる。飛行機移動は天候の影響も大きいから、かなり無茶なスケジュールだ。

一方演奏内容は実に多彩で面白そうだ。
ソロ(リサイタル)では「展覧会の絵」「ラプソディ・イン・ブルー」「戦争ソナタ」「シャコンヌピアノ版」などが予定されている。いずれも技巧的な曲だしファジル・サイが演奏したらどういう表現になるのかと考えるだけでワクワクする(※シャコンヌは一昨年「パルテノン多摩」で聴いた。そりゃもう言い尽くせない素晴らしさだった)。彼のオリジナル曲もふんだんに盛り込まれており、私は会社休んで全部のコンサートへ行きたい気持ちだ。
中でも圧巻は「東京ファジル・サイ プロジェクトin Tokyo」だろう。4夜連続、それぞれに楽しそう。
第1夜のソロもサイが編曲したバッハの曲なんて是非聴いてみたい。
第2夜はピアノと打楽器の即興ライブ。これがいちばん聴きたい!
第3夜はオケとのコンチェルト。想像するだけで我慢できん!
第4夜はヴァイオリンとピアノ。クロイツェル・ソナタ。あー聴きたい。
もし東京に居たら間違いなく連夜行ってる。東京の人がうらやましくてしょうがない。
Youtubeにはたくさん動画があるけど、紹介するならやっぱりサイ編曲によるジャズ風トルコ行進曲だろう
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posted by 苦労する大場 at 21:50 | Comment(0) | TrackBack(0) | クラシック音楽

2008年10月08日

マシューズ作曲「冥王星」の存在意義やいかに! (現代音楽への誘い その3)

私が小学生のころ、冥王星が海王星より内側になる期間があった。
水・金・地・火・木・土・天・冥・海
「あのさぁ〜今日から惑星の並び順は、カイメイ、じゃなくメイカイ、なんだよ」などと、友達と言いあったの覚えてる。
公転(太陽を一周する)周期が250年のうちのわずか20年の間に該当するとかで、その偶然についてなぜか喜んでいた。冥王星は意外と親近感のある存在だったのである。
その後、冥王星は惑星か否かの議論があることも知った。理由は公転軌道が他の惑星と比べてどうもおかしい。楕円形を描き(だからこそ海王星の内側に入ることがある)、さらに他の惑星の公転は、土星の環のように軌道が平面的であるのに対し、冥王星は彗星などのように傾いた角度で公転しているのだ。
そしてとうとう、ご存じの通り冥王星は、2006年8月、惑星として"戦力外通告"を受けたのであった。

一方、有名なホルスト作曲の組曲「惑星」。作曲した頃は「冥王星」は存在しなかったため、「惑星」の中に冥王星はない。冥王星はホルストの存命中に発見されたものの、組曲に追加作曲されることはなかった。

・・・しかし、である。組曲「惑星」の追加として「冥王星」を作曲した「コリン・マシューズ」という人がいる。またその「冥王星」が収録された「惑星」のCDがあるので紹介。
ホルスト:惑星(冥王星付き)
ホルスト:惑星(冥王星付き)指揮:ラトル(サイモン)
このCD、2枚組で、2枚目には「ケレス」などの小惑星の名前を冠した珍しい曲が4曲入っており、現代音楽ファンにも楽しみな内容となっている。
余談だけどAMAZON見ると同じCDが今2種類並んで売られている。全く同じ内容、同じジャケットデザインであるにも関わらず、片方は2,661円でもう片方は3,800円と表記されている。高いほうは2008年10月22日発売予定だそう。
前回もグラモフォンのとき話をしたけど、国内クラシックCDの価格設定は、消費者には全く理解できない。買うなら今のうちだろう。

で、マシューズ「冥王星」。期待されていた方には残念かもしれないけれど、作風は「惑星」の続編としてというよりは、完全に別な曲という感じ。続編として聴いたら違和感は否めない。現代風テイストたっぷりではあるが難解すぎるというほどではなく、しっかりした作品ではある。

冥王星が惑星でなくなった今、マシューズさんが「海王星の続きとしての冥王星」を作曲した意味はどうなってしまうのだろうか?マシューズさんが少し気の毒な気がする。

そして今後はできれば上記CDのような場合では「2枚目」に収録すべきではないだろうか(笑)
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posted by 苦労する大場 at 00:06 | Comment(0) | TrackBack(0) | クラシック音楽

2008年10月07日

チャイコフスキー「四季」より「10月(秋の歌)(秋が似合うクラシック その2)

チャイコフスキーは言うまでもなく素晴らしい作曲家だけど、その多くはオーケストラの曲に人気が集中していると言っていい。

交響曲第5番、6番、ピアノ協奏曲第1番(個人的には第2番も好きだけど)、バレエ音楽「白鳥の湖」「眠れる美女」「くるみ割り人形」「1812年」・・・とにかくこのメロディを聴けば知らない人時はいないというほど愛されてる。

オケほど華々しくはないけれど、チャイコフスキーはピアノの作品でも秀逸なものがいくつもある。中でも「四季」の12曲は演奏が平易な曲もたくさんあり、ピアノを弾く人にとっても広く愛されているのだ。

一番よく演奏されるのは11月「トロイカ」6月「舟歌」そして10月「秋の歌」。中でも私は「秋の歌」が大好きだ。
音の数が少ない。しかしだからこそ憂愁のこもった秋のさみしさ、息がつまりそうなほどの切なさがじんと胸にしみる。


国内CDを紹介
チャイコフスキー:四季

チャイコフスキー:四季演奏:プレトニョフ(ミハイル)
実は「四季」として完全に収録された国内盤は、決して多くない。ピアノの小品ばかりを集めたCDとかで「トロイカ」「舟歌」「秋の歌」を中心に断片的に収録される事が多い。

今をときめくピアニストプレトニョフ(プレトニェフとも発音)がこのようなCDを国内向けに発売した事は本当にいいことだと思う。
まだ12曲全部聴いたことのない人にはいい機会。きっと他にも気に入る曲との出会いがあるだろう。
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posted by 苦労する大場 at 09:20 | Comment(0) | TrackBack(0) | クラシック音楽